関東一はDF鹿子島尚人のゴールで一時同点に(写真=多田哲平)

 ところが、勝利を目前にした80+5分。DF6日野塁(3年)が放ったFKから鹿子島のヘディング弾を決められて土壇場で追いつかれる。ラストワンプレーで同点とされた。

 それでも日大三のメンバーは崩れることはなかった。

 延長前半に関東一の攻撃をはね返すと、延長後半4分にペナルティエリア内でFW3鈴木一心(3年)が倒されてPKを獲得。そしてこれを保坂が冷静に決めて再びリードを得ると、そのまま関東一に追加点を許さず、2-1で見事に勝ち越した。

 日大三の池村雅行監督は「取り組んできた守備の成果が練習試合でも出てきたことで自信がついていた。1点取られたところで今までなら崩れてしまうけど、キャプテンの保坂を中心に粘って粘って2点目をよく取ってくれた」と選手を称えた。

 強敵との激闘を制した日大三は4月15日の2回戦で創価と対戦する。

 一方、惜しくも初戦敗退となった関東一だが、後半のラストワンプレーで追いつく執念を見せた。鹿子島の攻守に渡る奮闘の他、FW19久保田銀(3年)の巧みなポジショニングと確かなテクニック、途中出場のFW川上の積極的な姿勢が光った。

(文・写真=多田哲平)

▽令和5年関東高校サッカー大会東京予選
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