高川学園との壮絶なPK戦を制した矢板中央が8強へ

矢板中央 vs 高川学園(写真=森田将義)

 7月31日、北海道旭川市で令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)の3回戦が行われ、高川学園(山口)と矢板中央(栃木)が対戦した。雷雨の影響により2時間以上中断した異例の試合は前後半で決着がつかず、PK戦までもつれた結果、0-0(PK9-8)で矢板中央が勝利した。

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 「高川学園と自分たちは似たサッカーをするので、ガチガチな試合になるなという感じがしていた」。矢板中央の主将MF7井上拓実(3年)の言葉通り、試合は序盤から拮抗した展開が続いた。最初のチャンスは前半8分。高川学園のFW11行友祐翔(2年)が左からゴール前にパス。混戦となったこぼれ球をMF8佐藤大斗(3年)が狙ったが、シュートは矢板中央のDFに当たって、GKに阻まれた。以降も高川学園はターゲット役となるU-17日本代表のFW10山本吟侍(3年)がロングボールに競り勝ったが、DF3梶谷皇帝光斗(3年)を中心とした最終ラインが最後の所で仕事をさせない。

 「矢板中央の守備を強調してやっている。厳しい守備というか、球際の強さなどとありあえずロースコアで帰ってくる。ゼロで帰ってくる中に攻撃を増やしていこうとやっている」。髙橋健二監督の言葉通り、相手に攻められても無失点に抑えてチャンスを伺うのが対する矢板中央のスタイル。奪ったボールを素早く前線に当てて、井上のドリブルからチャンスを伺った前半のシュートはわずかに2本。後半3分には井上からのパスを受けたFW9渡部嶺斗(2年)が倒され、PKを獲得したが、キックは枠の右外に外れ天を仰いだ。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)