桐光学園は準優勝(写真=会田健司)
一方で桐光学園も敗れはしたものの個々の技術力を見せつけた。GK1渡辺勇樹(3年)の「桐光学園の歴史上、一番熱い試合をしよう。そしたら絶対に勝てる!」という掛け声のもと気合十分に試合に入ると、立ち上がりこそ相手に主導権を握られたが、徐々に流れを引き寄せ、しぶとく2点差を返してみせた。
FWの宮下とDF4平田翔之介(3年)は攻守で持ち前の空中戦の強さを示し、日本高校選抜にも名を連ねる松田は確かなテクニックを活かして鋭く敵陣を打開した。渡辺は最後尾から声を張り上げて味方を鼓舞し続け、MF7小西碧波(3年)とMF8羽田野絋矢(3年)の2ボランチは高いボール奪取力を見せた。
桐光学園の鈴木勝大監督は「背後を取るのが難しかったので、斎藤を入れてサイドを起点に攻めようとした。それができた時には上手くチャンスが作れていたと思う。しかしセットプレーを含めてゴールを奪えなかったのは今後の課題」と振り返り、勝ち越し点を奪い切れなかったことを課題に挙げた。また「正しいのは優勝。頂点を目指してやっていますし、準優勝は初戦で負けるのと同じ。この2位の悔しさと、明秀さんが喜んでいる声を、心と耳に刻んで、また明日から努力していきたい」と奮起を誓った。
(文=多田哲平、写真=会田健司、多田哲平)
▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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