武南は立ち上がりからボールを保持し、ゆったりとしたリズムから途端にギアを上げて両サイドからアタック。前半5分にFW大熊來瑠(2年)が守備ラインの背後に抜け出し、GK根本将翼(3年)と1対1になる絶好の先制機を迎えたが、根本の好守に遭って得点できなかった。12分には大黒柱のMF松原史季(3年)が左FKを直接狙ったが、惜しくもバーに嫌われ、14分のMF戸上和貴(3年)の鋭い一撃もバーをわずかに超えていった。

霞ヶ浦 vs 武南(写真=河野正)

 さらに武南の猛攻は続いた。16分の戸上のシュートはDFにブロックされ、39分にも右SB飯野健太(3年)の右クロスをCB小金井遥人(3年)がきれいに合わせたが、GK根本のビッグセーブに阻まれた。

 茨城県予選5試合を無失点で制した堅陣を誇る霞ヶ浦は守備からリズムを作り、前半10分にFW谷本一翔(3年)が強烈なシュートを放ち、20分と31分にはいずれもMF藤原涼太(2年)が惜しい一撃を打ったが、武南のGK前島拓実(3年)の好守などで得点できず、前半を0-0で折り返した。

 武南は後半16分、飯野のドリブルから相手DFのハンドを誘ってPKを獲得。17分に松原がGKの逆を突いてゴール右に決めて先制、これが決勝点となった。

 19分には飯野の右からの最終パスを大熊が右足で合わせたが、これもGK根本に阻止され、29分にも途中出場のFW文元一稀(3年)の正確な左クロスを戸上が打ったものの、枠を捕らえ切れなかった。

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