修徳イレブン(写真=河野正)

 後半は2分にFW大畑響道(3年)が左から放った強シュートを除くと得点機のなかった修徳だが、33分の左CKを交代出場して間もないDF平山俊介(3年)がヘディングで決めて駄目を押した。

 修徳中学から高校に異動して3年目の吉田拓也監督は、「(ンワディケ・)ブライアンや田島の能力が高いので、相手のやり方に応じて柔軟に対応できます。今年の選手は才能があり、性格のいい子どもたちばかり」と胸を張る。小学1年から存在を知る選手をはじめ、修徳中学1年から指導を始めて6年目の選手もいるだけに、「互いをよく知り合っているので、その部分でチームづくりがスムーズに運ぶ利点はあります」と教え甲斐のあるイレブンに優しい視線を送った。

 元日本代表の北澤豪氏を擁し、全国高校選手権とインターハイにも出場した名門。主将のDF島田侑歩(3年)が「うちは修正するのが上手で相手の出方によって対応できるのが強み。共通理解とまとまりのあるチームです」と言えば、攻撃の大黒柱である田島は「今大会は思った以上に戦えています。明日も勝って優勝し、いい形でインターハイ予選を迎えたい」と話し、古豪復活に確かな手応えをつかんでいる様子だった。                      

(文=河野正 写真=quiet_photograph)

▽令和5年度関東高校サッカー大会
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