神戸科学技術イレブン(写真=会田健司)

 1点ビハインドで後半を迎えることになった滝川第二はFW10山本宗汰(3年)を頭から投入する。山本が入ったことで前線の迫力が増した滝川第二。徐々に相手を押し込み始めると、56分にFW11高嶋大夢が突破からPAに侵入しPKを獲得する。しかしこのPKは相手GKのファインセーブによって阻まれてしまい、絶好機を活かせず。

 試合時間も残り10分を切り、いよいよ追い込まれた滝川第二だったが、その後も押し込み続けると遂にゴールをこじ開ける。64分に「前半失点して焦りはあったんですが、3年生として出た時にはいいプレーをしようと準備していました。"このチームなら絶対に出来る!"と仲間を信じて、自分が決めて勝たせるつもりで入りました」とFW24西村豊(3年)が投入された直後の右CK。その西村がファーサイドで競り合うと「自分に当たったかわからないんですが、振り向いたら入っていた」とボールがゴールに吸い込まれた。

 土壇場でゲームを振り出しに戻した滝川第二は、このまま試合が延長戦に突入すると延長後半に入り88分、山本が中央左の裏に抜け出すと、折り返したところを西村がゴールネットに突き刺す。途中出場の2人の活躍で逆転に成功した滝川第二がそのまま神戸科技を振り切り2-1で勝利した。

 「山本君が入ってからいいリズムが出来ていましたし、ここまで勝ち上がってきた底力や"インターハイを絶対に取る!"というみんなの気持ちが乗っかって逆転出来ました」とは殊勲の決勝ゴールを挙げた西村。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)兵庫予選
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