相生学院 vs 滝川第二(写真=森田将義)

 チームとしての戦い方も、この日は上手くハマった。自陣から丁寧にパスを繋いで、前進していくサッカーを滝川第二に対し、相生学院はマンツーマンで対応。相手が後ろでボールを持ったら勢いよく前から突っ込んでいく。「うちのCB2人が安定しているので、相手に蹴らせて奪うのが狙いだった」と明かすのはMF10河本大雅(2年)。2年生ながらも、いわてグルージャ盛岡のキャンプに参加したDF22長嶋志歩(2年)が抜群の競り合いの強さを披露。パートナーをDF4日高吏都(3年)も気持ちのこもった守備で滝川第二のアタッカー陣に仕事をさせない。弾いたボールもMF6角山壮大(2年)や主将のMF5髙本幹大(2年)が確実に拾って、攻撃につなげていく。

 前半2分には長嶋のクリアボールがDF裏に落ち、FW9池内颯海(2年)がシュート。4分にも、DF2児玉晴輝(2年)のパスから、池内がゴールを狙うなど相生学院が見せ場を作っていく。試合が動いたのは9分。右サイドでボールを持ったMF19山崎徹也(2年)がスピードを活かし、縦突破から中に展開すると、反応したのは反対サイドの河本。「チームとして逆サイドの選手がファーに入るというのは徹底していた。しっかり入って、どこに当たっても良いから自分の蹴れる位置に止めてようと思っていた。あとはGKの股を狙って打てば、入るかなと思っていた」。そう振り返るように冷静にゴールネットを揺らし、相生が先制した。

【次のページ】 準決勝 相生学院 vs 滝川第二(3)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)兵庫予選
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)兵庫予選