総体予選は9大会ぶり16度目の優勝だ(写真=河野正)

 守備ラインをまとめるCB小金井遥斗(3年)は「きのう、GKとDFでよく話し合い練習通りに応対できた。関東大会で八千代(千葉)に4失点し、この大会でも市立浦和と川越東に1点ずつ取られているので、無失点にこだわりました。うれしいですね」と守備陣としての責任を果たし、ほっとした様子だった。

 自らが持つ埼玉での最多優勝記録を16回に伸ばした武南は、インターハイでは2回戦から登場する。

 浦和南は準決勝で、優勝候補一番手の昌平をPK戦の末に下したが、42大会ぶりの優勝と4大会ぶりのインターハイ出場はならなかった。野崎正治監督は4失点の完敗にショックを隠せなかった。

 「試合への入り方が良くなかったし、見ての通りの厳しい戦いでした。やろうとしたことができず、OBとして0-4の結果にはちょっと言葉も出ません」

 しかし新人大会と関東高校大会予選の出場を逃した悔しさをバネに、私学全盛の埼玉にあって準優勝したのは立派だ。“赤き血のイレブン”は全国選手権予選に向け、さらにたくましくなって帰ってくるはずだ。

(文・写真=河野正)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
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