駒澤大高も迫力のある攻撃を展開。一方で実践学園のGK宮崎幹広が立ちはだかった(写真=多田哲平)

 後半も互いに譲らず、拮抗した展開に。実践学園はMF8大島稜翔(3年)やMF7鈴木陸生(3年)を起点に攻撃を組み立て、シュートチャンスを作るもゴールには至らない。かたや駒澤大高には秋元やDF2平井涼真(3年)などに度々際どいミドルシュートを受けたが、これを阻止。

 結局、前後半の80分ではどちらにも得点は生まれず勝負は延長戦へ突入。均衡が崩れたのは延長前半7分だった。右サイドから敵陣深くに抜け出した小嵐が右足シュートをゴール左に突き刺す。ついに実践学園は先制ゴールを奪った。

 その後、実践学園は駒澤大高の反撃を凌ぎ切り1-0で勝利。ベスト4進出を決めた。準決勝では全国切符を懸けて成立学園と対戦する。

 実践学園を率いる内田尊久監督は「本当に強かった……圧力は今まで一番強かったです。前半持っていかれなかったのが大きいです。我慢してゼロで抑えられたのは収穫ですね」と試合を振り返った。

 また次戦に向けて「今まで支部予選から勝ち上がってきた責任、駒大さんの気持ち、スタンドから応援してくれた応援団、見守ってくれている保護者の想いを背負って戦いたい」と意気込んだ。

 一方で駒澤大高は敗れたはしたが好勝負を演じた。キャプテンの中澤とMF16菊池遥人(3年)の2ボランチは攻守で存在感を発揮し、DF5山口航生(3年)と若田のCBコンビは対人の強さを発揮。右のMF14森山真人(3年)と左のFW6西元一平(3年)の両サイドハーフも運動量豊富に働いた。

(文・写真=多田哲平)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
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