PK戦では海星のGK汐崎が国見のキッカーを2人続けてストップする活躍を見せるものの、味方が2人外し勝ち越しならず。お互い4人目以降のキッカーが着実にPKを決めていく中、海星11人目のキッカー川端天翔が失敗し試合を終了。1月の新人戦ではまさかの初戦敗退を喫した国見が、3回戦で優勝候補の長崎総科大附を破った勢いを落とすことなく決勝戦へ進出した。
「本当はもっと自分たちから前に仕掛けたかったんですが、なかなか思うようにいかなかったですね。先に失点して、そのあとすぐ追いついたのは良かったんですけど、そこから自分たちでチャンスを作ることが少なかったですね」
試合後、木藤監督がそう語ったとおり、国見にとってこの試合は思うような展開とはならなかった。そこは目まぐるしく変わる天候の影響もあったろうが、海星の統率の取れた戦いぶりも大きな理由だったろう。だが、天候同様、試合の流れが二転三転しても勝ちきるあたりに国見の地力は感じられた。その地力を決勝でも見せられれば、13年ぶり21度目の県高総体優勝の可能性はグッと高まるに違いない。
(文・写真=藤原裕久)
▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選