近江 vs 草津東(写真=白井邦彦)

 前半20分頃には、その金山から中央の大谷結衣斗(3年)につないでミドルシュートを放つ好機も。だが、草津東も守備の集中力を切らさず、プラン通り前半無失点で折り返した。

 後半、攻撃のギアを上げたのは草津東。後半6分にはキャプテンのボランチ小楠聡太(3年)がカウンターで右サイドを崩してクロスを上げるなど、近江の金山が攻め上がった後の広大なスペースをうまく攻めた。ほかにも何度か好機を演出したものの、フィニッシュには至らず延長戦に突入する。

 そして延長前半15分(75分)に試合が動く。近江のMF山門立侑(3年)がドリブルで中央に切り込み、ゴール左隅へとシュートを射抜いた。「ファーサイドへシュートを打つ練習をしてきた。それをあの場面で出せた」と山門はゴールシーンを振り返る。磨いてきた個のスキルが生きた場面だった。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)滋賀予選
令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)滋賀予選