市立柏 vs 白井
ただこれが結果、裏目に出てしまった。「後ろを増やして守り切ろうと思いましたが、その指示でうまくいかず、ずれてしまい、サイドを崩されてしまった。最後まで3点目を獲りに行けばという反省点はあります」と唐澤監督。
考えや意図は共有していたものの「スライドが遅れてしまった（DF5伊藤）」。「ちょっとうわついた気持ちがあったかもしれません。システム変更したとき、もたついての失点でした（GK17小川 ）」と残り時間もあり、心理的な影響も少なからずあったようだ。
ただ延長戦になり、布陣をもとに戻すと『攻める白井』に。あと一歩、及ばなかったが、市立柏を押し込んだ。
そして迎えたPK戦。時の運が左右される不確実性のなか、2本のシュートを止めた殊勲のGK17伊藤。「PK戦は準備したのでしっかり結果を出せました」と胸を張る一方、「駆け引きで（コースに）誘いこみました」とニヤリ。決して上背はないが、瞬発力に伴う果敢なセービングとアタマで守りきった。
「先輩方に比べて、弱いと思われたが、いまの代には粘り強さはある。そこが発揮できた（DF5伊藤）」しびれる試合を粘り強さで勝ちを引き寄せたといえる。次の相手は強豪・市立船橋。「積み重ねたものを出し切りたい」と張り切るFW9鳥羽。
試合終了後、白井イレブンが応援席にむかった際、薄暮に響く、このチャント。「市船に見せつけろ！俺たちの誇り」
「勇往果敢」の横断幕通りの戦いを見せるはずだ。
(文・写真＝佐藤亮太)
▽第102回全国高校サッカー選手権千葉予選
第102回全国高校サッカー選手権千葉予選
