日体大柏 vs 習志野(写真=小室功)

 34分にはFW11森田寿一(3年)が左サイドから単独ドリブルで一気に持ち込み、値千金の逆転弾。中盤の構成力で一枚上手の日体大柏は57分に相手GKのミスに乗じて、片野がこの日2点目をゲットし、俄然、優位に立った。

 「相手のシステムや戦い方を把握しながら、攻守において主導権を握るアクションサッカーを目指しています。それこそ相手陣内に押し込んで試合を進めていくのが理想。まだまだレベルアップしなければいけませんが、ここまでトレーニングしてきたことを落ち着いてピッチで表現できるようになってきたと感じています」(根引監督)

 相手を見ながらプレーする。

 根引監督はいく度となく、こう繰り返したが、日体大柏の志向するサッカーの肝はこの言葉に集約されるだろう。

 最後まで勝負をあきらめない習志野は66分にMF8豊岡光希(3年)が押し込み、1点差に詰め寄った。試合終了間際に交代出場のFW9津根優登(3年)が気迫のこもったプレーで日体大柏ゴールに襲いかかる。横断幕に記された“雑草の如く逞しく”をまさに体現するようなチーム一丸の戦いぶりだった。

 激闘の末、3-2で習志野を退けた日体大柏が準々決勝へ。選手権の本大会連続出場に向けて、あと3勝となった。

(文・写真=小室功)

▽第102回全国高校サッカー選手権千葉予選
第102回全国高校サッカー選手権千葉予選