エンドが変わった後半、追加点が欲しかった神村学園は45分、10番MF平山諒がゴールエリアへ向けて蹴り込んだ左CKを8番岩下寛明が見事に合わせて2対0とリードを広げると、52分にはペナルティーエリアすぐ外で直接フリーキックを得た神村学園15番宮之原透が直接ゴールを決め、鹿児島を突き放す。

 神村学園は、その後も橘田健人、川端孔人の2発で試合を5対0とし王者の貫録を見せつけ、準決勝(15日:対出水中央戦)に駒を進めた。連覇を狙う神村学園からの金星を狙った鹿児島であったが、準々決勝で姿を消した。

 準決勝進出を決めた、神村学園有村圭一郎監督は、「ベスト8になり、試合の入りは精神的に弱く硬かったがセットプレーで点がとれていることがチームとしても気持ちが楽になったと思う。いつも通り怖がらずにプレーすればできることも自分たちで緊張もしていたところもあって萎縮していたと思う。ハーフタイムの際にとられたらしっかりカバーすればいい、リスクを冒さなければ何も起きないと伝えて後半は臨んだ。そしてディフェンスはほぼ1年生と2年生で最初は不安もあったが落ち着いて対応できていた。準決勝まで時間があるが、何をするわけではないが相手に対してサッカーを変えられるので、より攻撃的にアグレッシブに行きたいと思う。」と語った。

(取材・文=太原裕美)