後半にギアを上げて3ゴール。初の全国大会出場を目指す上越が4強

東京学館新潟 vs 上越 (写真=いのうえ・しんじゅ)

 第102回全国高校サッカー選手権新潟予選の準々決勝が10月28日に行われ、上越東京学館新潟が対戦。上越が後半に爆発して5-1で勝利し、準決勝進出を決めた。

 東京学館新潟はここまで2試合を戦い15得点(無失点)と、攻撃力が自慢。一方の上越は難敵相手の2試合をいずれも1-0と、接戦をものにして勝ち上がって来た。

【フォトギャラリー】東京学館新潟 vs 上越

 試合はその上越がまずリードした。19分にFW11石戸珠莉也(3年)の右からのクロスが相手GKの頭上を越えてそのままゴールイン。さらに6分後に追加点。左サイドからMF8望月洸聖(3年)のゴール前に合わせたFKが、ワンバウンドしてまたもや直接ゴールに吸い込まれた。

東京学館新潟 vs 上越 (写真=いのうえ・しんじゅ)

 対する東京学館新潟は運動豊富なMF10本田悠真(3年)が攻守でチームを牽引。スピードのある2年生2トップ、FW9長谷川龍神とFW11鈴木爽和を走らせてゴール前に攻め入る。前半終了間際、東京学館新潟は右サイドから速い展開に持ち込み、ファーに走り込んだMF7坂井謙心(2年)がスライディングで合わせ、1点を返して前半を終えた。

 後半に入り上越が徐々にギアを上げる。視野の広い左MF望月をインサイドハーフにポジションチェンジ。より広角に攻撃が展開し始め、54分、圧力をかけて得た左CKを184センチのセンターバック、DF5星野秀斗(3年)が頭で合わせて3-1とした。これで勢いがついた上越は試合の主導権を完全に握り、66分、80+5分にも追加点。終わってみれば得点力不足を払拭する5-1の圧勝劇だった。

東京学館新潟 vs 上越 (写真=いのうえ・しんじゅ)

高さのある上越の特長の1つがセットプレー。2点目を直接FKで決めたMF望月は、「ファーポストを、枠を外さないように狙った。相手のGKは前に出て来られないという分析だったので、ゴールを目がけて蹴れば(雨で)ボールが滑ってうまく入るだろうと」。試合後してやったりの表情を見せた。東京学館新潟にとって、前半の2失点はその高さを警戒する余り犯してしまったミスだった。

上越は創部7年目。2年前の選手権予選、そして今年の県総体のベスト4がこれまでの最高成績。「新しい景色を見る」。藤川祐司監督の言葉に熱がこもっていた。

(文・写真=いのうえ・しんじゅ)

▽第102回全国高校サッカー選手権新潟予選
第102回全国高校サッカー選手権新潟予選