ツインズの活躍で北陸が新潟工業下し4強入り!準決勝の相手は宿敵・帝京長岡
北越 vs 新潟工
第102回全国高校サッカー選手権新潟予選の準々決勝が10月28日に行われ、09年以来6度目の県制覇を狙う北越は、刈羽ぴあパークサッカー場で全国選手権15度出場の古豪・新潟工業と対戦。双子の兄・FW高橋航輝と弟・DF泰輝が息の合ったプレーを見せ、チームを大勝に導いた。
序盤から押し込む北越は2トップの高橋航と篠田寛太にボールを集め、両翼からは岩崎大翔、久住晴人が推進力を生かして敵陣深くまで進入する。最終ラインからはゲームキャプテンの高橋泰が正確なパスを広角に散らし、ビルドアップの起点となる。対する新潟工業は背番号10を背負うセンターバックの石田夕稀を中心に跳ね返す。
なかなか先制点が奪えない北越だが、同24分に右CKを獲得。久住が蹴ったボールは弾かれるが、こぼれ球を拾ったDF安田英人が右サイドからクロス。これをファーサイドで待ち受けていた高橋泰が相手に体をぶつけながら頭で折り返すと、最後は高橋航が左足で押し込んで1-0とする。
北越 vs 新潟工
北越1点リードで迎えた後半。新潟工業は反撃の糸口を探すが、北越のテクニカル、かつ素早い守備に苦しむ。攻守でリズムに乗ってきた北越は同15分、高橋ツインズが一瞬の隙を突く。ハーフウエーラインを越えた辺りでFKを獲得すると、ボールをセットした弟泰輝が間髪入れずにフワッとしたロビングパスをゴール前に配球する。そのパスにただひとり反応した兄航輝がヘディングで合わせ、2-0とした。両チームの選手の足が止まる中で生まれた、あうんの呼吸。「(航輝が)動くのはわかった」と泰輝。航輝も「(パスが)来ると思った」と照れ笑いした。
完全にゲームを支配した北越は選手交代をしながら両翼だけでなく中央突破も仕掛け、新潟工業の守備ラインにダメージを与え続ける。同35分には久住の左クロスを高橋航が再び頭で合わせ、ハットトリックを達成。同アディショナルタイムには途中出場のDF源田征輝の左CKを同じく途中出場のMF坂井巧志が頭で合わせてダメ押し。北越が4-0で新潟工業を下した。
チームの1、2点目は高橋ツインズのコンビネーションで生まれた。荒瀬陽介監督は「今日は仲が良かったみたい。いつもこれぐらいやってくれれば。次も期待しておきます」と笑った。1年時から主力を張る2人は2大会前の県予選決勝でピッチに立ったが、帝京長岡に敗れた。高橋泰は「選手権であの借りを返したい」と闘志をだぎらせる。荒瀬監督も「楽しみ。帝京の壁を越えることができる選手たちだと思っている」と自信を示す。
11月3日の準決勝は新潟西を4-1で破った宿敵・帝京長岡に挑む。今季のプリンスリーグ北信越1部では2-5、2-9と大敗している。得点源の高橋航は「プリンスではボコボコにやられたが、今回はロースコアに持ち込みたい。帝京にも弱みはあると思うので、少ないチャンスを仕留めて決勝に進みたい」と力を込めた。
▽第102回全国高校サッカー選手権新潟予選
第102回全国高校サッカー選手権新潟予選