第102回全国高校サッカー選手権埼玉予選は10月15日、決勝トーナメント2回戦13試合が行われ、シード8校のうち6校が初戦を迎えた。高校総体予選優勝の武南は10月21日の3回戦から登場し、プレミアリーグEAST所属で2連覇を目指す昌平は、10月28日の準々決勝が初戦となる。

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　高校総体予選ベスト8で前回大会8強の狭山ヶ丘は、伊奈学園に2-1で競り勝ち、3回戦で昨年ベスト4の埼玉栄と顔を合わせる。

　4-2-3-1の狭山ヶ丘は左の梅原翔和、右の権田智紀(ともに3年)の両サイドMFがスピード豊かに外から前進。193センチの長身1トップ栗原拳飛(3年)をターゲットにした攻撃を展開した。栗原は前半25分、MF山本悠太(3年)の蹴った右CKをヘッドで完ぺきに捕らえたが、惜しくもわずかに左へ外れ絶好の先制機を逃した。

　それでもいくらか優勢に試合を進めていた前半終了間際、左SB白井陽斗(3年)が梅原の最終パスを合わせて先手を取った。

　思ったように攻撃を組み立てられず、苦しんだ末の先制点。西澤正仁監督は「初戦というのは難しい」と切り出し、「昨年も苦しんだ末に初戦を突破しましたからね」と苦笑いを浮かべた。

　狭山ヶ丘は前回、初戦の2回戦で川口青陵と対戦。前半に2点を先行しながら、前後半の各アディショナルタイムに2失点して追い付かれた。延長と思われた後半の追加時間、最後のワンプレーで決勝点を挙げる薄氷を踏む思いの勝利だった。