武南 vs 市立浦和(写真=河野正)

 武南はこの後も松原が2本、CB小金井遥斗(3年)は右CKから決定的なヘディングシュートを放ったが、GKのパンチングに阻まれた。前半は圧倒的にボールを支配し、相手に1本のシュートも許さないほぼ一方的な内容に終始した。

 大野恭平監督が就任して初のベスト8に進んだ市立浦和は、ライン間が間延びしていた前半の課題を修正すると後半15分過ぎからリズムをつかみ始めた。26分にMF横井葵(2年)の右クロスを、後半開始から出場したMF大河内陽友(3年)が狙ったヘッドは、わずかに左にそれて同点機を逃した。

 武南も途中出場の切り札がひと仕事し、決勝点を挙げた。左SB三城慶人(3年)の縦パスを左サイドで預かったFW文元一稀(3年)が、狙い澄ました一撃をゴール右隅に沈めた。

 しかし市立浦和の勢いも収束せず、大河内の蹴った右CKをMF柳澤一郎(3年)がヘディングシューを決めて1点差。33分にはMF高橋隼(2年)の左からの最終パスから、FW田中悠真(2年)が決定的な同点の場面を迎えたが、決められなかった。

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