正智深谷 vs 聖望学園(写真=河野正)

 主将のMF市原憐(3年)が左からチェンジサイドのパスを配給。快足の右SBペイトン有玖主(2年)の勢いのある折り返しをMF浅田愛斗(3年)が、頭でゴール左に流し込んで追い付いた。指揮官は「すぐに取り返せて良かった」と、この得点が勝敗に大きく左右したと述べた。

 前半を1-1で終え、後半に入るとしばらくは正智深谷のペースで進んだ。

 アンカー大嶋宙飛(3年)の戦況を読む力と展開力、服部が両サイドから投じるロングスローなどでもチャンスをつくった。MF大石桔平が7分、FW栗原健人(ともに3年)のパスを左から打ったがわずかにバーの上。9分にMF吉田匠吾(2年)、14分にCB飯嶌拓(3年)のヘッド、28分に大島、33分にも巧みな切り返しから再び大島が狙ったものの、精度を欠くかDFにブロックされ、勝ち越し点を奪えなかった。

 一方の聖望学園は、疲労の色が濃くなってきた後半27分からシステムを2トップに変え、前からの守備でリズムを整えた。市原とMF吉田吏佑(3年)の左右の2列目を中心にボールを動かし、ペイトンの縦突破も相手に脅威を与えたが、決定的な崩しの形をつくれず、後半のシュートはゼロだった。

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▽第102回全国高校サッカー選手権埼玉予選
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