狭山ヶ丘 vs 浦和南(写真=河野正)
野崎監督は「実は」と前置きし、「濱口か荻野のどちらかを変えようと思い、点が入る3、4分前からコーチと話していたところだったんですよ」と苦笑した。
前半は緊張から動きが鈍くなって何もできなかったが、ハーフタイムを挟んで本来の落ち着きを取り戻したそうだ。「前半の狭山ヶ丘は10番(玉城)を中心に動きが速かった」と振り返り、「ただ後半は体力が落ちたと思う。そこを突くことができた」と分析した。
荻野はインフルエンザに罹患し、初戦の2回戦と3回戦は出場できず、この日が選手権予選の“デビュー戦”だった。「濱口が(クロスを)上げてくれると思っていた。ニアに走り込んで頭に当てるだけ、練習通りでした」と喜んだ。前半はスタジアムの雰囲気に緊張したが、「ハーフタイムに仲間が声を掛けてくれたので後半はほぐれました」と笑った。
狭山ヶ丘には昨年、高校総体予選と高校選手権予選のいずれも3回戦で対戦。ともに先制しながら1-2で敗れていた。
主将の橋本は「去年の借りを返すためにも絶対に負けられなかった」と話し、雪辱を果たしてホッとした様子。今年の高校総体予選決勝は武南に0-4の大敗を喫したとあり、「この4カ月は守備の強化に力を入れた。個の力が強くなりました」と胸を張り、「決勝で武南と対戦する可能性があるので、次も必ず勝ちたい」と狭山ケ丘に続き、武南にもリベンジするつもりだ。
相手の1トップは193センチの長身だったが、マークした185センチのCB齋藤旺徳(3年)は「うちにいる195センチの2年生を相手に練習したので慣れていました」と涼しい顔。対策に抜け目はなかったようだ。
(文・写真=河野正)
▽第102回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第102回全国高校サッカー選手権埼玉予選