長崎総科大附 vs 海星(写真=藤原裕久)
試合後、長崎総科大附の定方敏和監督はそう語り、選手の成長を讃えた。
「(伝統を)築き上げるのは大変。でも壊すのは一瞬。でも、築き上げることばかりでは肩に力が入ってしまうからですね。だから楽しめと。そう言って送り出しました」
決戦を前にそう言えたのは、チーム作りに手応えを感じていたからなのだろう。伝統を背負うという重圧を乗り越えたキャプテンの平山零音は、優勝という結果にホッとしたと言いつつ、自身が1年生だったときに亡くなった恩師の名を挙げこうコメントした。
「でも今日の試合で1失点してしまったんでですね。(故)小嶺先生も天国で怒っていると思います。だから全国では無失点に抑えて、先生を喜ばせたい」
無冠の危機から一転、長崎総科大附の視線はすでに全国へと向かっている。
(文・写真=藤原裕久)
▽第102回全国高校サッカー選手権長崎予選
第102回全国高校サッカー選手権長崎予選