試合後の明秀日立イレブン

 後半は明秀日立がボールの保持率を高めた。「相手は外(の守備)が緩かった。外に誘導されているのを安易に行って、中が高かったのでクロスボールを上げても仕方がない。石橋の所で中を掻い潜る、吉田もドリブル中に入っていく。FWも石橋を少し高めに上げて、コンビで崩そうと思っていた」。萬場監督の言葉通り、中を狙いつつもサイドアタックからゴール前に速いボールを入れて仰星の堅守を崩しにかかるが、1点は遠い。後半5分に右CKのこぼれ球からDF19斉藤生樹(3年)が放ったシュートも枠を逸れた。

 それでも諦めずに攻め続けると、27分には右サイドを勢いよく仕掛けたDF8長谷川幸蔵(3年)がCKを獲得。吉田がゴール前にクロスを上げると中の飯田が競り勝ち、ゴールネットを揺らした。「セットプレーで飯田の所でミスマッチができていると、前半の早いうちに思っていた。そこをしつこくしつこく狙ったら同点に追い付けた」(萬場監督)。以降も攻め続けたものの追加点は奪えず、同点で前後半を終えた。

 

 迎えたPK戦では両者5人目までに一人ずつゴールネット揺らせなかったが、迎えた7人目のキックを明秀日立のGK重松陽(2年)が防いで勝負あり。難しい試合展開を物にした明秀日立が3回戦へと駒を進めた。

(文・写真=森田将義)

▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権