得点を喜ぶ近江の選手たち

 ドリブルとパスを織り交ぜた近江らしい組み立てができずにいると、前半6分には日大藤沢にチャンスが訪れる。DF4宮﨑達也(3年)が自陣からフィードを送るとMF10安場壮志朗(3年)がヘディングで左前方に展開。1トップのMF8諸墨清平(3年)がスペースに流れてクロスを上げると、ファーサイドから飛び込んだMF16布施克真(2年)がダイレクトで合わせて、ゴールネットを揺らした。

 以降も日大藤沢の見せ場は続き、33分にはミドルゾーンでのボール奪取から相手DFの背後にロングボールを展開。走り込んだ諸墨がドリブルからフリーでシュートを放ったが、クロスバーに嫌われた。続く38分にはサイドチェンジから、左サイドのMF11岡田生都(3年)がカットインシュートを放ったが2点目には至らない。「2点目が取りきれなかったのも残念」と口にしたのは佐藤輝勝監督だ。 </p>

日大藤沢 vs 近江

 消化不良で終わった前半の出来を踏まえ、ハーフタイムに前田監督はこんな檄を飛ばしたという。「このままでは勿体ない。今、スタメンで出ているのはほとんど3年生。最後の大会なので、後悔しないよう1年間やってきたことをやろう」。選手の持ち味が出るよう交代カードも切り、後半11分には「勢いが出せる」と指揮官が評するFW13山本諒(2年)を投入し、活性化を図る。

 ピッチ内外で取り組みが実り、開始直後にはDF10金山耀太(3年)が相手ゴール前に迫るなど近江らしい攻撃が出始めると、後半13分にはMF7鵜戸瑛士(3年)が右サイドからクロス。相手DFが競ったこぼれがMF8山門立侑(3年)に入ると冷静に浮き球でGKの上を突いた。

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▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権