2点目を決めたMF加治佐海

　決定機を生かせない展開が続いたが、飲水タイム明けの26分に先制点が生まれる。相手の右CBからボールを奪った前田が単独突破から右足でシュート。相手GKに防がれ一度はクリアされるが、そのボールを2次、3次攻撃につなげ、最後は森のラストパスを前田が今度はしっかりと決める。チームを勢いづかせる先制点を奪った前田は「本当は一発目で決めなければいけないけど」と苦笑いしたが、「いい体の向きを作って森君からパスを受けることができた。あとはGKを見て冷静に打てた」と振り返る。

　攻勢を強める日本代表は43分。右サイドから中央に切り込んだ加治佐がMF長田叶羽（ガンバ大阪ユース）から縦パスを受けると相手マークを引き連れながら左足を一閃（いっせん）。相手GKが懸命に腕を伸ばしても届かない完璧な弾丸シュートをゴール右上に突き刺し、リードを2点に広げて前半を終える。

　後半も攻・日本代表、守・ニュージーランド代表の構図は変わらない。日本代表は選手交代をうまく使いながらゲームを組み立て、押し込み続ける。両翼からは途中出場のMF柚木創（流通経済大柏高）とMF小竹知恩（清水エスパルスユース）がドリブルで突っかけてチャンスを拡大させる。ただ、チーム全体にフィニッシュゾーンでのラストパスやシュートの精度を欠き、リードを広げることが出来ない。

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