長崎総科大附 vs 佐世保実

 後半になると、やや長崎総科大附がボールを持つ展開ながらも佐実の攻撃も活性化。互いにチャンスシーンを作りだしていくが、ここは長崎総科大附のGKマガリェンスアルナウド、佐実のGK川島海央がともに好セーブ。中央を閉じてカウンターを許さない長崎総科大附、最終ラインで弾き返し続ける佐実は互角の展開を続けていく。

 互いに引かぬ勝負が続く中、勝負所を逃さなかったのは長崎総科大附だった。試合終了5分前となり、焦りの見える佐実の隙を突いた門井良和のボールに反応した坂本が、しっかりと右足を振り抜き追加点。そのまま粘る佐実を2-0で振り切った長崎総科大附が試合を終え、3年連続での準決勝進出を決定した。

 再三のチャンスにキックミスやシュートがバーに当たる不運もあった長崎総科大附だが、勝負所で得点を奪い勝利した。1-0で折り返したハーフタイム。定方敏和監督は1カ月前の選手権初戦の帝京長岡戦を引き合いに出してこう言った。「悪くはない。悪くはないけど、それではやられる。ひっくり返されるぞ」。2度リードを奪いながらも逆転で帝京長岡に敗れた経験が、そこにはあった。

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▽令和5年度長崎新人戦(新人選手権大会)
令和5年度長崎新人戦(新人選手権大会)