京都共栄 vs 東山
その後も試合の流れは東山が握ったまま、時間が経過していく。決勝戦が翌日に控えていることもあり、ベンチは交代選手を次々と投入。残り15分のところでDF津崎翔也(2年)が負傷交代するアクシデントもあったが、それも含めた交代選手たちがきちんとゲームの流れに入ったことで、試合展開を渡さない。
一方、2点を追いかける京都共栄は50分に一気に3選手を投入。攻撃の枚数を増やして、流れを変えようとする。前半よりはゴールに迫る回数が増え、52分に右サイドを突いたMF稲継力斗(1年)のクロスからファーストシュートが生まれる。57分にはセットプレーの2次攻撃からのクロスで好機を迎え、後半アディショナルタイムには右サイドからのクロスに交代出場のFW池永リッキーけんぞう(2年)が飛び込んでヘッドであわせたが、相手DFに空中戦で身体を寄せられた状態で放ったシュートは枠をとらえなかった。
試合は前後半で得点を重ねた東山が勝利。福重良一監督は「勢いのあるチームに対して、失点ゼロで勝てたのは良かった。新チーム発足からここまで、なるべくベストメンバーを組まずにいろんな選手で戦っています。その中では、ここまで悪くない」と振り返った。昨年から試合に出ている選手が新チームに多く残っており、彼らが軸となりつつ、新たに台頭する選手の発掘にも余念がない。「ベースとなる部分を当たり前にこなせる選手が15人、16人と出てこないといけない」と話している。堅守を発揮しつつ、2点目のような崩し方を増やすこと、その質を上げること。「時間はかかるかもしれないが」目指すべき方向性は定まっている。
▽令和5年度京都新人戦(新人選手権大会)
令和5年度京都新人戦(新人選手権大会)