歓喜の帝京長岡イレブン

 とはいえ、まだ気は抜けない。過去の経験を踏まえ、気を引き締め直して後半に入った帝京長岡は粘り強い守備で相手の攻撃を凌ぎ、サイドアタックを軸に攻め込んでいく。だが、61分に怪我を抱えていたエースの堀が交代すると、そこから流れは一気に浦和へ。66分にはFW清水星竜(3年)にゴールを許し、点差は1点になってしまう。

 ここからさらに押し込まれ、自陣で耐える時間帯が続いた。CB高萩優太(3年)を軸になんとか跳ね返していくが、いつ決壊してもおかしくない。見かねたMF水川昌志(2年)が75分過ぎに3バックで戦うことをベンチに進言。4バックから3バックに移行し、相手の攻撃を跳ね返していく。

 最小失点で切り抜けた帝京長岡は6度目の挑戦で初めてプレーオフを突破。来季からプレミアリーグで戦うことが決まった。

 試合後、谷口総監督は学校の歴史を変えた選手たちに賞賛。「最初のプレミア参入戦で浦和ユースに、0-4で負けたゲームから始まって…。 今戦っている選手にとって何も関係のないし、本当に我々の思いだけでしたけど、本当にそれを選手がいい形で汲み取ってくれました」

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▽高円宮杯U-18サッカーリーグ2023プレミアリーグプレーオフ(参入戦)
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