30日に開幕した第93回全国高校サッカー選手権大会。1回戦15試合が行われた31日、浦和駒場スタジアムでは青森県代表の青森山田と大分県代表の中津東が対戦。
 選手権の常連、幾度となく優勝候補に挙げられながらなかなか3回戦の壁が破れない青森山田。重圧のかかるこの試合を制し勢いに乗りたいところ。一方の中津東は2年連続、初戦で涙を飲んでいる。今年こそ、とかける意気込みは強い。

 試合はやはり青森山田ペースで進む。しかし先制したのは中津東だった。33分、奥尚輝がこぼれ球を押し込みゴールネットを揺らす。選手権でのチーム初ゴールに、チームは一層引き締まり青森山田にプレッシャーを与えていく。
 前半はこのまま1対0の中津東リードで終了。

 このままでは終われない青森山田は一層攻勢を強める。後半37分、鈴木将馬のゴールで何とか同点に追いつくとPK戦へ突入。
 どちらに転んでもおかしくない一発勝負。この緊張感ある場面で躍動したのは、後半18分から途中出場の3年生GK小倉海斗。小倉は4本中2本を止め、中津東が勝利。

 青森山田は前回大会の3回戦に続く2大会連続のPK負けで6大会ぶりの初戦敗退となった。
 一方、悲願の1勝をつかんだ中津東。1月2日の2回戦ではこちらもPK戦の末勝ち上がった郡山(奈良)と同じく浦和駒場スタジアムで対戦することになった。