3日、第93回全国高校サッカー選手権大会は前日からの連戦となる3回戦が行われた。
 ニッパツ三ツ沢球技場の第1試合には福岡代表・優勝候補の東福岡と、サッカー王国静岡代表・静岡学園が登場。今大会勢いに乗るチーム同士の対戦となった。

 前半、主導権を握ったのは静岡学園。しっかりとボールをおさめ、前試合、佐賀東を相手に6対0と大勝したチームの勢いそのままに東福岡ゴールに襲い掛かる。しかし東福岡もこれまで幾多の強豪、挑戦者を退けてきたチーム。簡単にゴールは割らせない。前半は0対0のまま終了。勝負の行方は後半へと持ち越される。

 後半に入り東福岡がやや持ち直してきたかに見えた24分、試合が動く。静岡学園のCKを東福岡DF陣がクリア。しかしそのボールが向かった先にいたのは静岡学園の旗手怜央。PA外であったがそのボールをダイレクトシュートし、見事ゴール左に突き刺さる先制点となる。

 東福岡も先制された後、鋭いカウンター等で追いつこうと対抗するが、なかなかゴールを割ることができない。次に点が動いたのは後半32分。またも静岡学園だった。名古新太郎がDFの裏へと抜け出し、さらにそこからループシュートを放ちボールは吸い込まれるようにゴールへ。さらに35分、ロングボールに抜け出した加納澪がGKとの1対1を冷静に制し3点目、東福岡を一気に突き放した。試合はそのまま3対0で終了。

 今夏、総体を制し夏冬2冠を狙った東福岡だったが、3回戦でその夢は終わることとなった。
 勝利した静岡学園は5日に日大藤沢と対戦予定。この勢いのまま「王国」の復活をその手で成し遂げることが出来るか注目だ。