米子北 vs 玉野光南

 前半13分にはゴール前での競り合いが続く。DF7熊谷弾(1年)、MF20佐野聖也(2年)が競り合ったボールに最後、反応したのは山﨑。落下するボールを上手く左足ボレーで合わせて均衡を崩した。21分にはゴール前での混戦からこぼれたボールをDF26小西悠世(2年)が思い切りよく右足で決めてリードは2点差に。26分にもMF8柴野惺(2年)がミドルシュートを決めて、試合の大勢を決めた。

 「最初の15分は耐えて相手に慣れようと思っていたのですが、最初の20分で2失点して、そこから崩れてしまった。ビルドアップにチャレンジしようとチームとして統一していたのですが、失点してしまって前への意識が強くなって、ロングボールが増えてしまった」。清水の言葉通り、前半は米子北の圧力に屈して、狙い通りにビルドアップできなかったことが玉野光南の反省点。後半に入ってからは本来の戦いを取り戻そうと、玉野光南の選手は自陣からの組み立てにチャレンジしようとする。

 後半2分には左サイドをFW9西尾潤星(2年)に強引に抜け出され、肝を冷やす場面もあったが、何とか失点を回避するとここからは「0-3でハーフタイムを迎えた時点で、失点するかもしれないけど、この相手に1点を取りにいこうとチームの矢印が向いた」(乙倉健二監督)。司令塔のMF10森虹太朗(2年)を中心に自陣でボールを動かしながら、サイドに長いボールを入れて反撃のチャンスを伺うと、9分にはMF7北村雄河(2年)がゴール前を抜け出し、GKとの1対1となったが、GK1広川武寛(2年)の好セーブに阻まれた。

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▽令和5年度中国高等学校サッカー選手権大会
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