トップチームの影響か、攻撃の印象の強い川崎U18。しかし失点数は12チーム中、横浜FCユースの「23」、青森山田の「24」に続く3番目の少ない「27」。数字が堅守を物語っている。とともに、絶対に目の前で優勝を決めさせない、その気概が相手を上回ったともいえる。
本筋から逸れるが、取材をして感じられるのは3年生の仲の良さ。「(3年生は)めちゃめちゃ仲が良いです」と絶賛の長橋監督。DF5 土屋は「チームの絆がめちゃめちゃ深く、ひとりひとりが仲間のために走れる選手ばかり。仲間と戦える最後の試合を楽しんで悔いのないようにかみしめながら、勝つことを意識しました」と言えば、「仲の良さはジュニアユース(川崎U15)のころから」と明かしたDF2柴田。
「人数が多いと、どうしてもグループができやすいですが、(川崎U15時)23人全員で移動して、ずっとみんなでいました。川崎U18に上がって人数は減りましたが、みんなで一緒に過ごしていて、毎日、練習に行くのが楽しかったです」と顔をほころばせた。しかし、ただの仲良しグループではない。主将のDF5土屋をはじめ、一戦引いた厳しさを敷きながら、時に嫌われ役になりながら、チームをまとめた。
「このチームが好きなんです」彼らの言葉から感じられるチーム愛にクラブ愛。これが底流を流れ、受け継がれる川崎U18の原動力かもしれない。
(文・写真=佐藤亮太)
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