東京成徳大深谷の為谷洋介監督は、「チャンスがあった前半に決め切れなかったので、後半はよりはっきりプレーさせました」と述べ、チームの大きな武器であるセットプレーを取るためにもっと高い位置で勝負することを指示した。
ここが前半とは明らかに違う戦い方となり、3ゴールを呼び込んだという。
MF稲葉優斗(3年)を除くと、主力に故障者を抱えずここまできたのが大きいそうだ。為谷監督は「(4月7日が初戦だった)S1リーグからここまでの4試合とも、先発の顔触れが同じなんです」と説明すると、「人間的にいい子どもたちばかりで、チームのために身を粉にしてやってくれています。いい守りからいい攻撃に転じられるチームになりつつある」と5大会ぶり2度目の制覇に手応えを感じているようだった。
延長戦にもつれ込んだ市立浦和との1回戦に続いて得点した関根は、「きょうにしてもこの前の試合にしても、たまたま取れただけです。今日も自分が前半に得点できなかったので苦しくなってしまった」と終始謙虚な姿勢を貫く。チームメートに言わせるとこの活躍は練習のたまものにほかならないそうだ。
「もっと力をつけてチームの勝利に貢献できる選手になりたい」とエースFW候補の2年生は、最後まで低姿勢だった。
(文・写真=河野正)
▽令和6年度関東高校サッカー大会埼玉予選
令和6年度関東高校サッカー大会埼玉予選