後半に入ってからも京都の勢いは止まらず、後半8分にはMF15酒井滉生(2年)が放ったシュートのこぼれ球を西岡が押し込み、試合の行方を決定づけたが選手に気の緩みは見られない。今季すでに2度対戦しているG大阪ユースとの試合はともにアディショナルタイムの失点で引き分けに終わっている。プリンスリーグでもここまで無失点で終えた試合は1度もなく、クリーンシートでの勝利がこの日課せられたミッションだった。

 「相手はサイドハーフに特徴のある選手がいると分かっていた。自分がそこを止めなかったら、しんどい試合になると思いながらプレーしていた」。そう振り返る三宮が対面した履正社のMF10木村有磨(3年)と上手く駆け引きをすることで仕事をさせない。

 後半半ばからはポジションを前線に移した木村にDFラインの背後を取られる場面もあったが、チーム全体で粘り強く対応し、無失点のまま試合を終えた。「試合の終わらせ方は全員で意識していた。ノーリスクで行こうって。今日も1失点するか、しないかは今後のリーグ戦の成績や得失点に関わってくると思う」。石本の言葉通り、今季初の無失点勝利は今後の戦いに大きく左右しそうだ。

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▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 関西1部
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