0-0で後半も終了し、計20分の延長も互いに大きな得点チャンスがないままタイムアップ。PK戦決着へもつれ込んだ。両チームとも先頭から8人目までが成功。GK林健介(3年)が先蹴りの青山学院9番手のシュートを左に跳んで弾き飛ばすと、都立国分寺の最終キッカー松田が右隅に沈めて勝利した。

 主将でもある林はPK戦にはかなりの自信があるようで、相手に逆を突かれたのは1度だけ。7人目と8人目のシュートは、いずれも手に当てており、それが9人目の阻止につながった。

 林は「蹴る方向は全部分かっていましたが、決められたシュートはコースが良かった。この大会の地区予選決勝も東海大菅生にPK戦で勝ちましたから、相性がいいのかもしれませんね」と破顔一笑。外せば敗退という場面で5人目のキッカーまで担当し、冷静に左隅へ蹴り込んだ。「キックには自信がありますが、練習通りにやれました」と涼しい顔で答えた守護神は、激しい攻防を演じた青山学院に対し「粘り強い素晴らしいチームでした」とリスペクトすることも忘れなかった。              

(文・写真=河野正)

▽令和6年度関東高校サッカー大会東京予選
令和6年度関東高校サッカー大会東京予選