日大豊山FW大山泰生のゴールで先制(写真=矢島公彦)

 それでも日大豊山は18分、鮮やかな速攻から先手を取る。左SB大根悠資(3年)が、左からスピード豊かに持ち上がってファーサイドへ展開。ボールを受けた作道が中央へ折り返すと、主将のMF葛西由晏(3年)が巧みにマークを外した。ここから短いパスを預かった大山が、鋭いシュートをゴール右に突き刺して先制する。少ない好機を確実にものにするしたたかさを発揮した形だ。

 前半のアディショナルタイムは6分だったが、7分を経過した時だった。帝京は左2列目の堀江真広(3年)が、切れ味鋭いドリブル突破から中央やや左23メートル付近でFKを獲得。26分に同じような位置と距離のFKを外していた土屋が、今度はカーブをかける弾道で左隅に成功させ、願ってもない時間帯に追い付いた。

 関東高校大会に初出場した日大豊山は、初戦の準々決勝で昨年のインターハイ予選ベスト4の実践学園を1-0で振り切ったように勢いがある。後半の途中までは日大豊山が押し気味に試合を進めた。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選