大成はなんとか決着を付けるべく。攻勢を仕掛けたが、効果的な攻撃を繰り出せない。誰もがPK戦を覚悟し、大成ベンチもPKを得意とするGK木曵悠斗(2年)を投入するなか、最後の最後にスコアが動く。100+2分、キャプテンのCB小池汐生(3年)からパスを受けた伊佐地がPA手前まで運ぶと、左足でネットを揺らして勝負に決着を付けた。

 「前半は完璧で後半の入りも良かった。ただ、選手を交代したところでリズムが悪くなったので、本当に僕の責任です」。試合後に反省の弁を述べた豊島祐介監督だったが、大成にとっては関東大会初出場で初勝利。全国大会を通じても県外の公式戦では初の白星となり、新たな歴史を作ったことに変わりはない。

 26日の準決勝では全国大会出場経験を持つ正智深谷(埼玉)と対戦する。苦しい戦いを強いられたが、この反省を踏まえてどのような戦いを見せるのか。次戦も大成の戦いから目が離せない。

       

(文・写真=松尾祐希)

▽令和6年度関東高校サッカー大会
令和6年度関東高校サッカー大会