四日市中央工 vs 三重

 「久しぶりのサッカー。こんな良い舞台でみんなが応援もしてくれていたので、勝たなければいけないという気持ちだった」。そう振り返る三重のFW8水野愛斗(2年)が放ったドリブルからのシュートで幕を開けた一戦は序盤から一進一退の攻防が続く。

 前半11分には自陣で味方のクリアボールを拾った四中工のMF17小久保圭皓(3年)が相手ゴール前で運んで放ったシュートはGKの正面。続く13分には右サイドから入れたロングスローのこぼれ球を自ら拾ったMF10若松音冬(3年)のパスからFW13増田莉久(2年)がゴールを狙ったが、先制点は生まれない。MF8橋本紘和(3年)らが繰り出す三重の仕掛けに苦しむ場面も見られたが、前半25分には左CK獲得。MF7杉田直織(3年)のキックが直接決まり、四中工が均衡を崩した。

 「オープンな試合にせず、自分たちの流れを作ろうと意識していたのですが、やっぱり四中工さんが相手になると難しい。自分たちがボールを持てる時間が少なかった」(徳地監督)も失点直後に盛り返す。31分にはDF4辻有稀(3年)、MF30加藤蒼大(2年)と繋いだボールがゴール前の水野へ。上手く相手DFと入れ替わって、フリーとなった水野は「いつも1対1をGKの本馬諒人と練習してきたので、ここだなと思っていた。流し込むだけだった」と冷静にゴールの隅へと流し込んで、試合を振り出しに戻した。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)三重予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)三重予選