試合後、国見の木藤健太監督は開口一番にそう語った。国見と長崎総科大附は2022年に亡くなった高校サッカー界の名伯楽、小嶺忠敏さんが率いた2チームである。国見の木藤監督、長崎総科大附の定方敏和監督にとって小嶺さんは恩師であり、コーチ陣も含めて両チームにはゆかりの人物だらけである。それだけにさまざまな思いも交錯した一戦ではあったろうが、両校とも亡き師に恥じぬ熱戦を見せてくれた。

 敗れたとはいえ、長崎総科大附の走力、粘り、勝負へのこだわりは十分に感じられたし、GKマガリェンスアルナウド・CB角田碧斗ら守備陣は決勝以外の全ての試合を無失点で乗り切った。坂本・宇土尊琉・松下昊稀らアタッカーのスキルも高かった。敗れはしたが、胸を張って九州総体へ挑んでもらいたいものである。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)長崎予選