市立船橋 vs 日体大柏

 10時30分にキックオフされた準決勝を、まず動かしたのは日体大柏だった。28分、MF23三橋賢人(2年)からのゴール前へのフィードに対し、FW14小泉ハーディ(2年)が素早く反応。市船GK1ギマラエス・ニコラス・ロドリゲス(3年)の鼻先でボールを突っつき、先手を取った。

 だが、このままでは終わらない。53分に市船が追いつく。MF11渡部翔太(3年)からの絶妙クロスをFW9伊丹俊元(3年)がヘッドで仕留めた。試合を振り出しに戻し、その後も前回王者の気迫を見せ続け、日体大柏ゴールに迫っていく。

 かたや勝ち上がるごとに一体感を高め、誰が出ても変わらず、戦う集団と化す日体大柏が難敵・市船に立ち向かう。時間の経過とともに足をけいれんさせる選手が増えるなど、我慢比べの様相を呈したが、前述のとおりPK戦の末、日体大柏に軍配が上がった。

 11月9日、決勝の相手は“柏ダービー”となる流通経済大柏だ。市船に続き、U-18プレミアリーグ勢との対戦だが、「自分たちがやるべきプレーを、それぞれの特長や個性を出しながら、最初から最後までやり切るだけ」と、根引監督は意気込んだ。2年ぶり2回目の選手権出場に向け、あと1勝となった。

(写真・文=小室功)

▽第103回全国高校サッカー選手権千葉予選
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