八千代 vs 流通経済大柏

 個々の質やプレー強度、攻守の連動性など、地力に勝る流経大柏が試合をコントロールし始め、前半終了間際に右CKのチャンスを生かして追加点を奪った。キッカーのDF21宮里晄太朗(3年)からリリースされたボールを、ジャンプ一番、真っ先に頭でとらえたのがDF5佐藤夢真(3年)だ。「(勝利を手繰り寄せるうえで)前半のうちに2点目を決め、突き放したことがよかった」と、流経大柏の榎本雅大監督は追加点そのものと、奪った時間帯の重要性に言及した。

 後半に入ると、フレッシュな選手を次々に投入し、俄然、勢いを増していく。51分、交代出場のMF18和田哲平(3年)がこぼれた球を鋭くけり込み、流経大柏がダメを押し、勝利をほぼ決定づけた。終わってみれば、流経大柏の貫禄勝ちだった。

 「関東のU-18プリンスリーグで戦ってきた選手たち(流経大柏B)が成長したことで、さらにチーム内の競争力が高まっています。融合と底上げができましたし、ポジションを約束された選手などいません。そこが今のチームの強みでしょう。2年間、県の決勝から遠ざかっていましたが、このチームで1試合でも多く戦いたいです。それが全国への思いにつながっていくと考えています」(榎本監督)

 決勝は11月9日、フクダ電子アリーナで行われる。対峙するのは、チームの一体感を増す日体大柏だ。昨年度の準決勝で敗れた相手でもあり、流経大柏は雪辱を胸に大一番に臨む。

(写真・文=小室功)

▽第103回全国高校サッカー選手権千葉予選
第103回全国高校サッカー選手権千葉予選