履正社のジョーカーDF4伊藤大成(3年)

 2年前の選手権では初めて準決勝まで勝ち進んだ商大堺が履正社と好試合を披露。その時以来となる両者の公式戦での対戦となった。

 初戦で硬さの見える履正社に対し、商大堺は互角の戦いを展開。16分にはMF10塩谷孝輔(3年)がボックス内からシュートを放つなどゴールにも迫った。しかし、スコアレスで前半も終盤に差し掛かると、先にスコアを動かしたのは履正社。31分、CKを獲得すると、MF玉山煌稀(2年)の入れたストレートボールにDF3寺澤宏太郎(3年)がドンピシャで合わせたヘディングシュートがネットを揺らした。

 この先制ゴールで硬さが取れたか、その後は履正社が試合の主導権を握る。相手のマークも厳しかった左のMF11木村有磨(3年)には「(マークを剥がせるように)木村君の横についてあげるようにしていた」と玉山がフォローに入り、この2人のホットラインで好機を作っていった。

履正社 vs 大阪商大堺

 1-0のまま後半を迎えると、先にチャンスを迎えたのは商大堺。47分、左CKから相手の裏を突いて短いパスを繋いでからのクロスでゴールに迫ったが、これは決め切れず。逆にここを凌いだ履正社は直後の48分、「相手がお見合いになって流れてくると思った」と相手DFの隙を突いて抜け出した玉山がGKとの1対1になると、冷静にアウトサイドでゴールに流し込み追加点。

 試合終盤を迎えると、履正社の平野直樹監督が「足も速いしジョーカーとしても面白い」と後半からFWとして投入していたDF4伊藤大成(3年)が前線で奮闘。強靭な身体を生かしてボールを収めれば、ゴールにも向かうプレーでチームを助けた。

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▽第103回全国高校サッカー選手権大阪予選
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