商大堺はアディショナルタイムにCKからチャンスを作ったが、最後まで履正社守備陣を崩し切ることは出来ず。試合は2-0のまま履正社の勝利に終わった。

 試合後、平野監督は「選手権初戦で子供たちも硬かったし、内容云々というよりは次に駒を進められたという事で、まずは合格。ただ、次からは雰囲気もわかったと思うので、勝敗にも内容にもこだわっていきたい」と試合を総括し、次戦を見据えた。

 そして「リーグ戦で苦戦していますけど、選手権は一発勝負なので、勝てば官軍じゃないですけど、しっかり選手権を獲って、彼らの成長を加速させるような機会になれば」とコメント。

 今年苦戦している原因に、"個人個人が力を出し切れていない"というような内容を挙げた玉山と平野監督。ポテンシャルはあっても力を出し切れない状況をどう打破するか。1プレーなのか、1ゴールなのか、1勝なのか。何がきっかけでチーム状況が好転するかは"神のみぞ知る"だが、「なぜかあの時は自信しかなかった」と玉山がゴールシーンを振り返ったように、この選手権という独特な雰囲気がその機会になりそうな雰囲気は十分にあった。

 「優勝しかみていない」

 強い履正社の復活へ、玉山が見据えるのは大阪の頂点だ。

 勝利した履正社は27日に浪速と対戦する。

(文・写真=会田健司)

▽第103回全国高校サッカー選手権大阪予選
第103回全国高校サッカー選手権大阪予選