興國 vs 履正社

 追い掛ける展開を強いられた履正社はすぐさま3-4-2-1から4-2-3-1にシステム変更し、サイドをケア。「最初は失点から入ったのですが、みんなが応援してくれていたので、不甲斐ない結果では終われない。僕がボールを受けてから、ワンタッチで叩いて(攻撃の)リズム作っていこうと思っていました」。そう振り返るMF10玉山煌稀(2年)ら中盤の選手がパスを繋いで流れを引き寄せる。

 ビハインドで試合を折り返したものの後半は完全に履正社のペース。「相手の背後を狙いつつ、足元を使える時は使っていこうと思っていた。ボランチを使うことで中央が空いてきていたので、中を使いながらサイドを使って良い感じで攻めることができていました」。MF8大重健二朗(2年)が話す通り、中と外を上手く使い分けることで相手ゴール前まで侵入する回数が増えた。

 それでも、シュートまで行けずにいたが、「前半早々に失点してからはずっと自分たちの流れを作れていたので1点取れば絶対に勝機はあると思っていた」(大重)と選手に焦れる様子は見られない。すると、24分には大重が前線からのプレスで、相手DFがボールを奪うとこぼれ球を拾った途中出場のFW9兼原然(3年)が倒され、PKを獲得。兼原自らがゴール右隅に決めて試合を動かした。

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▽第103回全国高校サッカー選手権大阪予選
第103回全国高校サッカー選手権大阪予選