そんななか小倉監督にとってポジティブだったのは左サイドで起用したMF21吉田の復帰だ。この夏、ケガのため、ピッチを離れていたMF21吉田だが、サイドを起点に攻撃を展開。1ゴールを挙げた。復帰したMF21吉田に指揮官は「2次予選にむけ、攻撃のポイントになれる可能性があります」と期待を込める。またMF10石丸は勝因のひとつにMF21吉田の存在を挙げており「スピードもあって、クロスもうまい選手。左サイドからの攻撃が良く、起点になってゴールが生まれました」とチームメイトからの信頼の厚さが伝わる。
大勝した大森学園のユニフォームを見ると、エンブレムには虎の横顔がデザインされている。また試合前の集合写真では折り鶴で「虎」の字があしらわれたボードと一緒にカメラにおさまっていた。大森学園と虎。どんなつながりがあるのか。小倉監督によれば、7年ほど前、チームのシャツなどを替えるタイミングでエンブレムを変更。その際、OB会の名称・紫虎(しこう)会から虎を採用したとのこと。「虎っぽくないですが(笑)、ガーッと勢いのあるチームになれれば」と小倉監督。2次予選にむけ、虎視眈々と準備を進め、頂上を目指す。
(文・写真=佐藤亮太)
▽第103回全国高校サッカー選手権東京予選
第103回全国高校サッカー選手権東京予選