しかし後半は青山学院が攻撃力の高さを発揮し、3得点して試合の大勢を決める。
15分の決勝点はセットプレーからだった。先制点を挙げた中楯が右CKから直接ゴールを狙い、これがファーポストに吸い込まれたのだ。
5分後の3点目は西田の快足がものをいった。相手DFのパスを猛然とダッシュして奪い取ると、GKとの1対1を冷静に沈めてリードを広げた。「パススピードが緩かったので、瞬時に取れると思って走り出しました」と西田。中学時代はサッカー部ではなく、陸上部で百メートルと走り幅跳びが専門だったとあり、そのスプリント力が生きた格好だ。
西田は30分に左サイドから軽やかなドリブルで持ち運ぶと、相手DFに倒されて左45度、24メートル付近でFKを獲得。「千明も狙える力は十分にあるのですが、僕にボールを渡してくれたんです。GKがニアを警戒していたので、思い切ってファーポストに蹴ったら決まったのでうれしかった」と背番号10は大喜びした。
▽第103回全国高校サッカー選手権東京予選
第103回全国高校サッカー選手権東京予選