しかし、「今日は右のCBのエバ(エバイエメウ賢人)が良いところで止めてくれた。怖がらずゾーンを下げなかったのが非常に大きかった」(小野監督)。この試合、影のMVPとも言えるDF3エバイエメウ賢人が冷静に最終ラインをコントロール。73分には右サイドでのボールロストからMF15宮平空の裏への抜け出しを狙われた関東第一にとって最大のピンチを救った。

 すると、いよいよ延長の予感も漂い始めた79分、左サイドからゴール前に抜け出したFW7内田隼翔が冷静にゴールネットに突き刺し、激しく攻め続けた関東第一が最後の最後で辛くも勝利を収めた。

 課題を出しながらも初戦を突破した関東第一。最後まで足を止めず攻め切った戦いに小野監督も「そこはなんか多少やってきて良かったかなと思います。あれだけ攻めてて、逆に苦しかった部分もあったと思うので、そこは選手がすごく良くやってくれたなと思います」と選手を労った。

(文・写真=西山和広)

▽第103回全国高校サッカー選手権東京予選
第103回全国高校サッカー選手権東京予選