その中心にいる小澤は、今年のチームの特長について「ワンタッチ、ツータッチでパスを回して攻めることです」と説明。4得点は初体験かと尋ねると、「いや、昨年の自由の森戦は6点取りました」と笑みを広げながらこう言った。

 だが、指揮官も小澤も終盤の2失点に関しては渋面をつくり、千葉監督は「センターバックが足をつったりしましたが、無失点を達成できなかったのは反省したい。前線からしっかり守り、守備からリズムをつくるのが狙いで、前半はうまくいったが、後半はできませんでした」と言って首をひねった。

 それでも今回、人工芝対策は怠らなかったそうだ。3年前の第100回大会1次予選は、この日と同じ所沢航空公園サッカー場で1回戦を迎えたが、エースが開始5分で不慣れなピッチにけがを負い、川口工に0-10の大敗を喫していた。

 こんな不測の事態を経験しただけに、前日には人工芝グラウンドを借りてしっかり“足慣らし”して初戦に臨んだ。

 次戦は大宮東だ。千葉監督は「胸を借りるつもりで戦いたい。後ろ(DF)が粘って何とか接戦に持ち込めれば」と展望していた。                

(文・写真=河野正) 

▽第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選