埼玉平成イレブン (写真=荒川大貴)

 一方、埼玉平成は「最初の20分で浦和南は勝負をつけてくる。失点をせずゲームを進めていく、そこがポイントだった」と浦田尚希監督が振り返ったように、前半は耐える時間が続く。

 浦和南は25分、DF15大庭比呂(2年)が左サイドを突破しクロス、中で掛谷がダイビングヘッドで合わせるがこれも枠をとらえることができない。続く32分にも左サイドを掛谷が突破しクロスボールを上げるも、誰も反応できず無得点のまま前半を終了する。

 後半に入ると、埼玉平成が少しずつ自分たちのペースを掴んでいく。FW10佐藤快琉(3年)にボールを配給、個人で打開できる力を最大限に生かし、左サイドを少しずつ攻略していく。45分、佐藤のドリブル突破からクロスを上げるも味方に合わず。60分にも同じような突破からクロス。これも味方に繋ぐことはできなかった。対する浦和南は68分、MF11芦川治奏(3年)への縦パスからワンツーで抜け出した佐藤がシュートを放つも相手DFに阻まれゴールならず。お互い決定機を作れないままスコアレスで80分を終了した。

 延長に入ると埼玉平成にビッグチャンスが訪れる。延長3分、スルーパスに抜け出したFW18中里栞斗(3年)がシュートを放つと、これはGKに止められるも、こぼれ球を拾った佐藤がそのままシュート。浦和南DF陣が必死のブロックをみせるも、最後は新田が押し込んだ。

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▽第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選