新田 vs 松山北
新田は後半に入ると中盤と前線が激しくポジションチェンジを行うことで松山北の守備網を惑わせることに。43分には11加藤の右クロスに5永戸が飛び込み、53分22木原のシュートは右ポスト直撃。54分の8仲田の右クロスがファーサイドに流れ11加藤が走りこんだシーンは松山北GK1市中の勇気ある飛び出しに防がれた。
しかし、再三に渡るGK1市中の好セーブに加え、59分に一度はPKとされた判定が第2副審との協議により取り消されたことによって勇気を得た松山北は虎視眈々と新田のスキを狙っていた。そして迎えた72分、松山北は中盤でMF7松永がFWに位置を上げていた14大西に頭でくさび、胸でダイレクトで落とした大西のボールを柔らかく受けたMF10森が絶妙のスルーパスを送ると「あの瞬間だけセンターバックが割れてしまっていた」(新田・清水祐貴監督)間を入ったのはフリーランをしていた7松永。「GKの位置も見えていたので浮かせて撃った」シュートは新田ゴールを破りついに松山北が先制を果たした。
見えた試合の趨勢。が、後半に入りスタメンと全くクオリティーの変わらない選手を交代投入しさらに圧をかけにいっていた新田は79分、左サイドでの1対1を制した5永戸がクロスを放つと、ゴール中央で完全にフリーとなっていたFW22木原がヘディングシュート。これが松山北ゴールへ突き刺さり同点。その後、延長戦でも両チームに決定機が訪れたが次なるゴールは生まれず。選手権愛媛県代表校の行方はついにPK戦に委ねられることとなる。
ここで躍動したのは「前日のPK戦練習から当たっていたので自信を持って臨めた」松山北GK1市中であった。後攻新田1人目のキッカーを足に当てて止め勢いを作ると、3人目にもプレシャーをかけた結果、シュートはクロスバー直撃。対する松山北は4人全員が確実に決め松山北は8年ぶり6度目の選手権出場を決めた。
▽第103回全国高校サッカー選手権愛媛予選
第103回全国高校サッカー選手権愛媛予選