矢板中央 vs 足利大附

 ゴールラッシュを決め込んだ一戦で輝きを放ったのが、アンカーを務める田中晴喜(3年)だ。元々はFWのプレーヤー。昨季もストライカーとしてプレーし、今年1月の県新人戦から新たなポジションで起用されている。

 この足利大附戦も中盤の底でプレー。最終ラインを助けながら攻撃の出発点となり、自らも高い位置をとって果敢にゴール前へ顔を出した。23分にはFKの流れから左足で押し込んで先制点を奪うと、3-0で迎えた60分にはPAのやや外から鮮やかなドライブシュートを左足で突き刺す。勢いに乗った田中は2分後にもゴール前の混戦からネットを揺らし、ハットトリックを達成した。

 「高校に入ってから初めて」

 少しびっくりしたような表情を見せたが、「ボランチで守備をやりつつ、点を取れる隙があれば取りたいと思っていた。なので、狙っていましたね」

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▽第103回全国高校サッカー選手権栃木予選
第103回全国高校サッカー選手権栃木予選